音楽や映像コンテンツの価値観の変化

今やCDやDVDは配信に押され、価値を失いつつあります。レンタル業界にとっても大きな問題であるコンテンツ産業の動向。人々は何を求めているのでしょうか?

CDはすでにグッズとなった

その昔、アーティストやクリエイターにとってレンタルショップの登場は脅威でした。印税を主な収入とする著作権者は、レンタルショップの普及によって収益が奪われてしまう可能性があったからです。しかし時代は移り変わり、今ではもっと大変な問題が山積みとなっています。

ひとつは、コンテンツを消費するユーザーの、ものに対する価値観の変化です。わかりやすくCDを例に挙げて解説を行います。CDバブルの時代においてのメーンターゲットは、10代の若者、とりわけ流行に敏感な女子高校生などでした。その時代の娯楽と言えばなんと言ってもカラオケ。若者たちはカラオケで最新の曲を歌うために、競ってランキング上位のCDを買い求めました。シングルの売り上げがカラオケ文化の盛り上がりを如実に示していたと言われています。

しかし、今やCDを買うという行為は、一部の熱狂的なファンだけのものになりつつあります。女子高校生たちは配信やYoutubeなどで音楽を聴き、それに満足をしています。つまり、聴ければなんでも良い、という訳です。CDはいつしかコンテンツとしての価値を失い、ある意味ではアーティストグッズとなってしまったと言えるでしょう。

手軽さを求めるユーザー

レンタルにおいても同じことが言えます。今まではCDやDVDなどの媒体に記録された、高音質・高画質をユーザーは求めていました。しかしスマートフォンやタブレット、PCなどが手軽さを追求しつつ進化していく中で、コンテンツも同じよう手軽さが第一とされるようになります。

Apple社が発売したiPodの大ヒットがそれを裏付けています。人々は高音質なCDよりも、手軽で大量に持ち運べる圧縮データを選びました。わざわざメディアを買ったり借りたりして、ハイクオリティーを求める時代は終わりを迎えました。

動画配信や音楽配信が注目されるのは、こうしたユーザーたちの需要があるからと言えます。ロークオリティーであっても、内容さえよければ十分という人々が増え、今の市場を作っていると言えるでしょう。

映画や音楽の素晴らしさは媒体によって変化するものではありません。しかしノスタルジックなことを言えば、ものとして手に取ることも、作品を味わう大切な要素のひとつだったのでは?とも言えるでしょう。今後コンテンツ産業は、どのように変化していくのか、非常に注目されます。